アジア

EF EPI 平均: 492 人口: 4,601,371,198 1人当たりの国民総所得: $12,368.79

改善の余地

数十年に渡り、アジアは世界の工場として地域内の経済開発を加速させてきました。しかし、製造業から知識主導型の経済成長へと転換するためにはより高い英語能力が必要です。

英語教育への多額の投資にも関わらず、アジアでは官民ともに、過去5年間の英語能力の平均スコアに大きな変化は見られませんが、英語能力レベルの分布幅が最も広い地域となっています。アジア地域の加重平均を見ると、人口の多い中国の英語能力の向上がその他の国々の下降を相殺した結果となりました。

英語教育の変革

外国からの投資と民間企業に門戸を開い てから40年が経過した中国は大きな変化 を遂げました。1990年以降に減少した世界 の 貧困 のうち3分の2が 中国 内で 起きまし た。2000年以降中国は世界レベルの科学 コミュニティの構築と海外でのソフト・パワ ーの増築に焦点を移しています。中国はこれ らの目的を達成するために英語能力が重要 なカギになることを認識しており、国内全土 の学校へ英語教育を拡大し、暗記主体から コミュニケーション主体の教育法に転換し、 全国的評価ツールを改革し、海外で教育を 受けた自国人材を中国に呼び戻すためにイ ンセンティブを与え、国内屈指の大学を英語 で発行されている上位の科学誌に論文を掲 載する世界レベルの研究施設にするため投 資を行っています。このように長期に渡る計 画を実施し、国全体をコントロールできる政 治指導者はほんの一握りしかいませんが、 中国の戦略の柱は政策改革やターゲットを 定めた投資が国民の英語能力をどのように 向上させるかを示す模倣可能なモデルとな るでしょう。

100か国および地域中10位 シンガポール

能力レベル: 非常に高い
EF EPI スコア: 611.00

100か国および地域中38位 中国

能力レベル: 標準的
EF EPI スコア: 520.00

100か国および地域中55位 日本

能力レベル: 低い
EF EPI スコア: 487.00

子供だけではなく

アジアで最も人口の多い国々の一部では高齢化が急速に進んでいます。例えば日本では人口の28%が65歳を超えています。この人口分布の推移によって日本政府は高齢者に定年退職を遅らせるよう促しています。しかし、これらの経験豊かな従業員たちが変化の激しい職場で生産的であり続けるためには、キャリアの延長をサポートするために英語研修を含む拡大された成人教育を提供する必要があります。経済が停滞し、世界貿易がアジア外へと移動する中で、英語能力が数年間向上していない日本は特にその必要に迫られています。

アジアで最も経済的に豊かな国々でさえ、職場外における成人教育への資金投資ではヨーロッパに遅れを取っています。このような資金繰りは長続きしません。労働人口の高齢化が進み、移民の受け入れも限定される日本や韓国などの国々は、労働者のスキル向上を促す必要があります。生涯学習のメリットは仕事だけではありません。研究によると生涯学習は認知症を予防することが示唆されています。

チャンスを秘めた国々

中央アジアでは学校で教えられている第2 言語がロシア語である場合が多いため、英 語能力がアジアの他の地域よりも大幅に低 くなっています。しかしながら、中央アジア も旧ソビエト連 邦 の 輪を超えた 国 際 貿 易 へと方向転換を始めています。特にカザフ スタンでは一対一路構想による新ユーラシ ア・ランドブリッジのように注目度の高いプ ロジェクトへの中国の関与が強まっていま す。2018年にはヌルスルタン・ナザルバエフ 大統領が中国とカザフスタンが51件のプロ ジェクトに同意し、1,200社の合同企業が既 に操業を開始していることを発表しました。 中央アジアが世界貿易への進出を続けれ ば、英会話能力のある人材の必要性がより 切実になるでしょう。

カンボジア、タイ、スリランカでは英語能力 の欠如が経済の10%以上を占める観光業へ の雇用の妨げとなっています。比較的安価 な給与と美しい風景を持つこれらの国々に は毎年3千8百万人を超える観光客が訪れ ますが、観光客は主にリゾート地域に集中し ています。観光収入を国内の他の地域にも より平等に行き渡らせ、観光業への就職を 希望する人々の雇用を増やすには、学校で すべての生徒により良い英語教育を行う必 要があるでしょう。

インドとパキスタンの教育制度は英語教育 以前の問題に直面しています。世界の学校 に通えない子供たちの13人に1人がパキス タンに住んでいます。インドで行われた最近 の調査では、小学3年生で二桁の引き算が できたのは27%だけで、38%が簡単な言葉 を読むことができませんでした。インドとパ キスタンでは、生徒のほとんどが英語を話せ ないのにも関わらず、多くの学校が指導言語 として英語を使用しており、状況をさらに悪 化させています。他の改革と合わせて、両国 の政策者たちは生徒の母語で授業を提供す る必要があるでしょう。そのような政策が主 要科目の理解を助け、長期的には英語学習 を助けることになります。

アジア経済は世界との繋がりと強固な多国 籍企業を構築してきた指導者たちの導きに よって、過去数十年に渡って並外れた成長 を見せてきました。アジア諸国がサービス 業や知識主導産業へと進出し、地域内で増 加を続ける中流階級への雇用機会を創出す るためには、人口の幅広い層に高品質の英 語指導を提供することが必要不可欠です。 多くの場合、学校における英語指導の改善 を意味しますが、成人への指導も同等に重 要です。

男女の差 (%)

世代間の差

  • 平均

他の地域

ヨーロッパ

ヨーロッパ大陸の縁辺諸国では英語スキルが依然として遅れています。

プロフィールを見る

中南米

数年間の停滞ののち、南米では英語能力向上に向けた取り組 みが成果を上げ始めています。

プロフィールを見る

アフリカ

より高い英語能力が、海外投資家とアフリカのパートナーが透明性の高い契約を取り交わし、協力を円滑に進めるのに役立つでしょう。

プロフィールを見る

中東

多くの国々で、英語教育資源の普及の格差が問題となっています。

プロフィールを見る