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留学で得た「小さな成功」と「場慣れ」経験の積み重ねでロンドンより世界に挑む – WASO 創業者 吉村俊宏さんへのインタビュー

留学で得た「小さな成功」と「場慣れ」経験の積み重ねでロンドンより世界に挑む – WASO 創業者 吉村俊宏さんへのインタビュー

日本の数歩先をいく、ロンドンのオンラインデリバリー事情。ネットスーパーの利用は非常に普及していて、大手スーパーは必ずデリバリーサービスを提供しているほか、デリバリー専用のオンラインスーパーもある。街中にスーパー各社のデリバリートラックが走っていて、早朝・深夜などの配達時間の時間帯を選ぶことができ、もちろん生鮮食品も配達可能。万が一卵が割れている場合は取り替えてくれるなど、サービスも充実している。

ロンドンではネットスーパー同様に、フードデリバリーサービスの利用者は非常に多い。2016 年に日本でも提供開始した Uber Eats の他、 Deliverloo、Just Eatや Amazon Restaurants などの様々なフードデリバリーサービスが展開されている。そんな激戦区に 2015 年 5 月に参入したのが、日本食をオンラインで提供するフードデリバリーサービスを展開するスタートアップの WASO だ。メニューの開発からキッチンでの調理、そして配送までのすべてを WASO が提供している。 3 年前に単身で渡英し、ロンドンでの起業と世界展開に挑戦している吉村俊宏さんに話を聞いた。

「自分は世界で戦える」と実感できた留学経験

WASO 創業者の吉村俊宏さんは、ロンドンで活躍するまだ数少ない日本人起業家の一人だ。中学生の頃からすでに将来、世界で活躍することをイメージしていたそう。大学入学前の高校 3 年生・冬休みに行った 6 週間の短期留学と、大学 4 年生で行った 1 年の長期留学、そして環境系コンサルティング会社でのインターンやSMBC、JPモルガンなどでの勤務経験を経て、事業計画を実現するために渡英。2014 年にはイギリスワーキングホリデー(Tier 5 Youth Mobility Scheme)を取得し、ロンドンの和食チェーンでアルバイトをしながら市場調査をした。現在は Tier 1 (Entrepreneur) ビザを取得して、WASO の事業拡大に従事している。

本格的に渡英する前までの海外経験は高校生時代の6週間の短期留学と、大学 4 年次の 1 年間の長期留学だが、吉村さんはこの留学経験がなければいま、自分はここにはいない、と言う。留学で語学力が向上したことはもちろんだが、それよりも「自分も世界で戦えないことはない」と実感できるような「場数」を踏み「異文化に場慣れする経験」「海外での小さな成功の積み重ね」という、留学中ひとつひとつの経験全てが、自分の自信につながり、現在の自分があるそうだ。

大学4年次に行った長期留学は「ゴール思考」を徹底的に実践
パーティー等の日常生活を通しても小さな自信を積み重ねた

吉村さんは大学 4 年次、卒業年度を一年遅らせ、ビジネス系の授業が充実しているオーストラリア・メルボルン大学に 1 年間の長期留学をした。高校で短期留学を米国にした際に、意思疎通がうまく取れないことも多く、今度はより長い期間英語圏に滞在したいと考えていたという。寮は 30 カ国以上から集まった生徒がいたため、卒業時には世界中の友達ができ、現在でも連絡を取り合う仲だが、入学当初は会話についていけないなど、苦労した。

「そもそも同じ目標でも、目標に向かってやるべきことは、個人によって違う。まずは自分でゴールを決め、現状と制約条件を把握しそこから逆算して、するべきことを考えながら行動すること、そして現在の行動がどのようにゴールに繋がるか意識することが重要だと思う」そう語る吉村さんは、徹底した「ゴール思考」で、自分なりに「世界を舞台に活躍することができるようになる」にはどうすればいいかを因数分解し、自分なりの勉強法を編み出し実践した。例えば、英単語は基本的に英語で覚える。名詞はその対象とともに、動詞はイメージとともに。会話する行為は独り言を互いに交換しているだけであり、部屋に戻っても独りで口を動かしていた。

また海外はパーティー文化。将来海外で挑戦したい、あらゆる国の人間と打ち解けたいと考えていた吉村さんは、入学して 1 週間、徹底的にパーティーに参加し、風邪をひいて熱があっても飲んで、踊りまくったという。「人間関係の構築は初期が大事。どうすれば、人間関係を築けるか、留学前からどうしたら良いかを考えていた。」そして、寮内で初めて出会った人には必ず挨拶をする、ひたすら飲んで踊る、というルールを自分に課したという。
その背景には、アジア人はノリが悪いというイメージを持たれていることを自分自身で持っており、特に海外では人間関係の構築がしづらくなると判断したからだそう。複数人が集まった際のテンポの早い会話にはついていけず、逃げたくなる時もあったそうだが、ここにいろ!と自分の脳みそに命令して、その場にに自分をいさせたことを覚えているそうだ。居心地の悪さにトイレに行ったり、何か言い訳を付けて部屋に帰ったりする人が多い中、「英語を話せるようになる、世界中に知り合いをつくる」という目的を達成するために、自分をその場にいさせたそうだ。こういった異国の人との対話に「場慣れ」していくことで、少しずつ、自信をつけたという。

ニューヨーク研修中、留学中の「場慣れ」経験が役立つ

留学から帰国し、大学卒業後には国内・海外インターンなどを経験後、JPモルガンの投資銀行部門に所属。ニューヨーク新人研修では世界中で採用された社員が集まり、ビジネスに関する議論などをしたが、「言葉や文化の壁を感じることなく、手ごたえを感じ、楽しかった。」という。「これも、留学を通じて積み重ねた自信のおかげ。留学時代の場慣れ経験が役に立ち、世界中の同僚たちと対峙しても、自然体でいられた。この経験と自信がビジネスの世界でも、自分は世界を舞台に戦えないわけではないかもしれない、という感覚につながり、今、世界で挑戦しようとするときに役立っていると思う。」

この頃から起業のアイディアは常にいろいろあったが、情熱を持って取り組めるのかというのはまた別の話だった。他にアイディアもあった中、兼ねてから興味のあった日本文化で事業を世界で興すと決めたという。特に海外で気軽に楽しむことのできる和食のファーストフードは「本格的(Authentic)」と表記されていても、”Authentic”とはいえないものが多い。「フュージョン料理はフュージョンでいいと思う。詰まるところ、人々が喜ぶことが一番重要なことで。そして料理はアートです。アートには白黒つけられないこともある。ただ、フュージョンならフュージョンで誠実に透明性高くそう伝えるべき。」。ローンチから約 2年半 年、現在ではパートタイムを含む従業員 20 人あまりをかかえ、徐々に配達エリアも拡大、日々事業を成長させている。

未知に足を踏み入れてみることが成長につながる。
留学がまさにその一歩だった。

中学生の頃から将来海外で活躍したい、と漠然と憧れはあったものの、旅行以外での海外経験はゼロだった吉村さん。しかし、そこから高校での短期留学と大学での長期留学を経験し、自分が居たことのない場所、経験のないことに足を踏み入れ、目的意識を持ちながら行動してきた中、あとから振り返ってみると、留学でのパーティーでの経験など、なんともない日々の小さな成長の積み重ねが、少しずつ自信となり、今に繋がっているという。

WASO は世界展開に向けてまだ始まったばかり。今後の動向に目が離せない。

最後に、WASO創業者 吉村さんからのメッセージ

今回は海外で活躍する日本人シリーズ第一弾として、ロンドンで和食オンラインデリバリーサービスを起業し、世界展開する吉村俊宏さんにお話しを伺いました。最後に、現在留学中や、留学を検討されている方にメッセージをいただきました!

「確かに留学はお金もかかりますし、休学をすると卒業年度がずれてしまったり、就職活動に影響があるのでは?などいろんな理由で躊躇してしまうかもしれません。ただ、自分には殆ど影響がなかったですし、もし興味があるのであれば、行ってみるべきだと思います。目的意識をしっかりと持って留学し、成長することができれば、留学経験は就職活動に活かせると思っています。

今ロンドンで事業を興し成長させることができているのも、高校生の際にアメリカに短期留学した経験、メルボルン大学に留学した経験あってのことです。少なくとも留学は自分の人生を変えてくれました。少しでも留学に興味があるのなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。」

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